本日は新製品発売前の特集…第2弾!
新ブランドのもう1つの顔として開発したシンボル的な兼用椀… ナツメ椀 の特集です!!
◆ 新ブランド:YOKOHAMA WOOD ページはこちらから。
皆様、ご飯は陶磁器で召し上がっていますか?
現代食ですと、大半の皆様が陶磁器で食べていますよね?
時代の食状況によって食器も形や素材、作り方からどんどん変化していきます。
変化こそ文化が成熟している証ですので、素晴らしい事なのですが、
ここは一つ、豆知識として書いてみますね。
実は昔の日本では、ご飯も汁も、というか全てが木の食器でした。
なぜ陶磁器に置き換わっていったのかは諸説ありますが、その1つに
漆塗りが施された木の食器は全てが1つ1つ手仕事の塗り作業であり、
対して陶磁器は窯である程度の量を一気に焼き上げる事ができるため、
量産による価格の優位性から陶磁器が普及した理由が挙げられます。
※どちらも甲乙つけがたい魅力と機能があり、優劣の話ではありません。
そんな昔の食卓を、今見ても美しく再現すると…どうなるでしょうか?
上の写真は全て弊社製作の1膳です。
今までご覧頂いた事…あります?1膳の全部、木の食器。
そんな昔の食文化を今も垣間見る事ができるのは、格式ある和食のお店や懐石です。
大抵が全部、木の食器です。
上の1膳は完成当時すぐに撮影してみたので、漆の色がまだ濃色なのですが…
今は透明度が増して更に輝いています。この点も木の食器の楽しさの1つです。
補足:
お問い合わせを頂いてしまう前に、上の膳について記載させて頂きます。
上の1膳はスプーンと箸以外は全て完売しており、今日時点での再現は難しいのですが、
常日頃から野生の安全な(タンニンがきちんと自生できる)貴重な木を入手できた時に
その木の品種にあった食器を1年以上かけて手作りしています。
それらの食器1つ1つを少しづつでも完売していない物から揃えて頂けると、
自然と上の1膳と等しい構成になるように、順番を考えて製作しています。
弊社の製品の完売が多いのは、安全性第一にしている上の理由からなのですが、
1膳を目指して少しづつ揃えて頂けるのが、嬉しいですし、そう意図して製作しています。
豆知識がとても長くなってしまいましたが、まとめますと…
昔のお椀はご飯も汁物も兼用が普通…
ご飯茶碗のように持ちやすく、汁椀のように飲みやすい…
それがこの形です。
つまりこれまでの300年を
今に伝える由緒正しい
ご飯も汁物も兼用のお椀です。
今回、新ブランド:YOKOHAMA WOOD / 横浜ウッド をスタートするにあたり
皆様に共感頂けるであろう長年進めてきた社会的価値やコンセプト(→コンセプト記事)
に則り、敢えてお椀は2型作っています。
第一弾記事のケヤキ椀が、これからの300年に残したい現代型椀。
第二弾記事のナツメ椀が、これまでの300年を体現する不変型椀。
まず皆様にお伝えしたい上のコンセプトを形にした結果です。
もちろん歴史的な意味だけではなく、現代食に即した機能美も追及していますよ。
高台を細くすると一気に和のテイストが強くなるので、バランス良く広めにして、
現代のどのような食にもコーディネートできるデザインに仕上げているのですが、
指がかりが良く、そして洗った後の自然乾燥時に水はけが良くなる構造なところも
安全性を製作理念に掲げる私たちならではのこだわりポイントです。
ご家庭で腐食やカビが発生しにくいための構造です。
そして原生のナツメの木(薬膳に使われる棗です)の特性を活かした厚めの挽き方です。
耐熱・保温性も高く、そして可愛い丸型を際立たせる温かみあるフォルムにしています。
左端&左2番目:煮沸して1年以上乾燥させた粗挽き材を本番に近く挽いた状態。
右2番目&右端:本番成形後。漂白しないので色とりどり。そして若干の厚挽き。
ナツメ椀は、これまでの300年を
今に伝える不変の兼用椀です。
そのため新ブランドの顔として生まれました。
ご飯も汁物も兼用できる定番椀
¥2,300+税
塗装と色:漆塗装・ウルシ色
木の種類:ナツメの木
平均寸法:直径11.8cm×高さ6.8cm
満水容量:360ml
次回は、お子様向け食器たちを特集いたします!