2015.09.18

製品ができるまで 木地加工編

製品ができるまでの詳細を当記事にてご紹介致します。

 

まずよくあるご質問コーナーにも記載しておりますが、なぜ中国製なのですか?という点、改めて当記事でも工程の1つに大きく関わる事なのでご紹介致します。

 

よくあるご質問コーナーではこのように記載しています。
食卓の安全と地球環境への配慮から、私たちの食器の素材はすべて薬剤が一切使われたことのないアジア圏の原生林から計画伐採された木々を使用しています。
現在日本で流通している材木・漆には様々な薬剤が使用されているものもあり、事前に検査を行うのは難しいのが実態です。
安心・安全を追求し、毎日の食卓でお使いいただける価格を実現するために中国に工房を構え、
素材となる原木選びから自分たちで行いながら心をこめてものづくりをしています。

 

現在までアジア圏各国にて300年以上が経過した自然林(原始林・原生林と呼ばれます)が自然保護の観点からも間伐等が実施されています。
しかしこの自然の木々、特に人為的に成長促進されたりも当然ありません。
そのため日光を沢山浴びれるように枝が多かったりもします。その枝を切って製材すると、節が沢山見える木材になります。
他にもなかなか太い木がない、染みだらけ等々、自然ゆえに個性だらけの木々が育つのですが、
それらの木々が活用されずに焼却されてしまう事も多々あります。なぜなら個性があり過ぎるからですね。
そういう木々だけを使用するために、ただそのために大規模焼却炉がある中国にて製作するに至りました。その木材がこちらです。

 

 

次にこの自然のままの木材を使用して製品の形にしていきます。ここからが木地加工です。

 

1.材木を煮沸できる大きさに挽きます。(画像:本番成形前の荒加工)

 

 

このように回転する部材に刃物を当てて、一気に削っていく事を「挽物技能」と呼びます。コーヒー豆を挽くのと同じ漢字です。本番前の荒い削り出しは、若手の修行にもってこいな工程です。

 

2.特注プールで材木を煮沸します。

プールの構造は、地下からおが屑等を一気に燃焼させて270度前後まで高温化した蒸気をプール内に発生させることにより、大型プール内の水を100度の熱湯まで沸騰させる仕組みです。(画像:煮沸プール)

 

 

古来から大きな鍋で煮たりした工程です。
煮沸洗浄により、腐ったりカビが生えたりする原因になる樹液等の残留有機物を洗い流します。
ホルムアルデヒド等の薬品処理は一切しません。
またこの煮沸処理のための燃料は、木のおが屑や廃材を使い、一切の無駄を省いています。
ちなみにこの煮沸処理は24時間以上実施します。

 

3.煮沸した木材を自然乾燥します。

煮沸処理された材木は繊維が収縮します。
自然の風合いに戻すために、1年間季節を再度経験させる=そのため当工程は養生と呼ばれています。(画像:天然乾燥倉庫・煮沸処理後の1年間の天然乾燥)

 

 

あくまでも熱湯による煮沸処理と自然乾燥のみしかしていないため、木の染み等が色とりどりな状態になっています。つまり漂白等の人工的処理を一切していないという事です。

 

 

煮沸後に積み上げて、自然乾燥させている状態です。煮沸後すぐは繊維質が固くなります。残留有機物を洗い流した後なので、パサパサの髪の毛みたいな状態です。
このパサパサな状態からもう1度季節を体感させます。春夏秋冬を経験した木は、しなやかな自然の風合いを自然に取り戻します。

 

 

完成形に合わせて、荒加工の形も変わります。漂白をしない材料たちは文字通り色とりどりです。

 

4.乾燥後は本番成形です。

ろくろで一気に挽いていきます。(画像:ろくろでの本番成形)

 

 

ろくろ成形をする職人の事を、挽き物技能士・挽き師と呼びます。

挽き物の代名詞的な工程、それがろくろ成形です。高速回転するろくろを使用して、刃物で一気に完成形に仕上げていきます。

 

5.器形状の製品は4の工程を経て形が出来上がります。

スプーンやフォークはろくろに自作の研磨型を固定し、材木を手にもって押し付けながら研磨成形して形状を作ります。(画像:カトラリーの研磨成形/研磨成形機)

 

 

6.挽き師は研磨に使う刃物も研磨型も自作します。

自作した工具は挽き師の財産です。(画像:職人たちの研磨型/挽き師の自作工具)

 

次回の記事では、無垢の木地に下塗りから本塗りを施していく工程をご紹介致します。